2005年02月18日(金) 15時21分

明治安田に業務停止命令へ　保険業法違反の疑い　社長ら役員処分も（産経新聞）

　金融庁は十八日、個人向けの保険募集をめぐり、保険業法に違反する行為が認められたとし、明治安田生命保険に対して、業務の一部停止を命じる行政処分を出す方針を固めた。個人向け保険の新規契約募集を二週間程度、全店で停止させる見通しだ。保険金支払いなど契約募集以外の業務は通常通りに行われる。
　保険契約者は、あらかじめ健康状態を保険会社に知らせる「告知義務」がある。これに違反すると、保険会社は契約を無効にできるが、契約から二年を超えると契約を解除できないルールがある。明治安田生命の営業職員は、このルールを説明したうえ、契約者の病歴などを知っていながら、保険販売をしていたもようだ。しかし、商法上は、告知義務違反が分かれば、保険会社は五年以内は保険金支払いを拒否できる。
　同社は、同日午前の会見で、支払いを拒むケースが百六十二件あったと発表、これら全契約に総額十五億二千二百万円の保険金を支払う方針を明らかにした
　金融庁は、営業職員が「告知義務」の説明を適切に新規契約者に行っていない点などを問題視。営業面での内部管理体制を立て直す必要性があると判断した。
　同社の金子亮太郎社長は、社長を含む役員、関係職員の厳正な処分を行うと語った。
　金子社長の話「死亡保険金の支払いで一部不適切な取り扱いがあり、未払い保険金を支払わせていただくことにした。このような事態が二度と起こらないよう対応策に取り組んでいく。社長を含めた役員、関係職員の厳正な処分を考えている」

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050218-00000027-san-bus_all