2005年02月18日(金) 17時29分
明治安田生命 2週間の業務停止命令へ 金融庁(毎日新聞)
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記者会見の冒頭、頭を下げる明治安田生命の金子亮太郎社長(中央)=日銀クラブで18日午前11時37分、小林努写す |
金融庁は18日、明治安田生命保険に対して、顧客への説明などが不十分で、保険業法違反の販売活動が行われたとして、月内にも個人向けの新規契約募集を全店で禁止する業務停止命令を出す方針を固めた。業務停止期間は3月上旬から2週間程度になる見通し。全店での営業停止は、保険会社に対する処分として極めて異例な重い処分だ。
生命保険に加入する契約者は健康状態や過去の病歴などを保険会社に知らせる「告知義務」がある。同社の約款では、告知義務に違反しても契約から2年が経過すると同社の側からは契約解除できない規定になっている。同社の営業担当者は契約者の病歴を知りながら、こうした約款を説明したうえで、保険に加入することは可能として、保険商品を販売していた。
しかし、商法では告知義務違反の場合、5年以内は保険金の支払いを拒否できることから、契約者から保険金支払いを求められた時、保険金支払いを拒否するケースがあった。同社はこの日、「本来支払うべき契約が162件あった」と発表し、保険金計15億2200万円を支払うことを明らかにした。
金融庁は、同社の契約に関する社内基準が一貫していないとして、内部管理態勢の見直しや再発防止策の提出も求める業務改善命令も出す見通しだ。営業停止の期間中も保険金の支払いなどの業務は行う。【古田信二、三沢耕平】
(毎日新聞) - 2月18日17時29分更新
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