2005年02月10日(木) 17時16分

振り込め詐欺：口座開設、通帳詐取　初公判で検察側が暴力団の組織的関与指摘　／島根（毎日新聞）

　昨年９月に松江市内の７０代女性が約１２００万円をだまし取られた振り込め詐欺事件に使われた口座を開設したとして、譲渡目的で金融機関から通帳をだまし取った詐欺罪に問われた東京都港区六本木、住吉会系暴力団員、岡和田良一被告（４４）と住所不定、無職、石川良明被告（６７）の初公判がそれぞれ松江地裁（飯島健太郎裁判官）であり、２被告はともに起訴事実を認めた。また、公判で検察側は暴力団が組織的に口座を作っていたと指摘した。
　起訴状によると、岡和田被告は昨年９月１３日に東京都内の銀行で、石川被告は９月６日に東京都内の郵便局で、他人に売り渡す目的で口座を開設した。
　岡和田被告の公判で検察は、所属していた組の幹部から「銀行なら２万円、郵便局なら１万円」と口座開設を持ちかけられ、振り込め詐欺のための口座だと知りつつ口座を開設したと指摘。岡和田被告は東京都内の都市銀行や郵便局で複数の口座を開設し、組幹部に通帳を渡していたとした。
　また、石川被告の公判では、事件当時、東京都内で路上生活をしていた石川被告に住吉会系の別の組員が口座開設を持ちかけて、口座を開設していたと検察は明らかにした。【久野洋】

２月１０日朝刊

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050210-00000242-mailo-l32