2005年02月08日(火) 23時59分

＜振り込め詐欺＞昨年５０００口座　警視庁の要請で凍結（毎日新聞）

　振り込め詐欺などの犯罪に使われた疑いがあるとして、警視庁の要請で凍結された金融機関の口座が、昨年１年間で約５０００口座に上ったことが８日、警視庁生活安全相談センターのまとめで分かった。０３年５月から実施されている制度で、被害を免れたケースも多い。全国銀行協会は「今後も警察と連携して犯罪の未然防止のために対応したい」としている。
　これまで口座凍結は、警視庁から金融機関に口座の所有者を照会するなどの手続きが必要で、凍結や解約は各金融機関がそれぞれの規約に従って手続きを取っていたため、時間がかかっていた。
　しかし、おれおれ詐欺や架空請求など振り込め詐欺の被害が急増したため、警視庁は０３年３月に初めて、速やかに口座を凍結して被害を防ぐよう、金融機関側に協力を要請した。協議を重ね、同５月から、同庁が金融機関にファクスで「口座凍結の検討依頼」を送信するなどの簡単な手続きだけで凍結が可能になった。
　この結果、０３年５〜１２月の口座凍結は８１８件。制度が定着した０４年は４９６４件に上った。
　昨年３月に振り込め詐欺でだまされそうになった鳥取県の女性（８０）の場合、５００万円を振り込もうとした郵便口座を事前に凍結したことで、被害を未然に防げた。【合田月美】

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050208-00000155-mai-soci