2005年02月08日(火) 06時11分
多額スキミング事件の主犯格ら、同和融資詐欺に関係(読売新聞)
キャッシュカードの磁気データを読み取って他人の預金を勝手に引き出していた多額スキミング事件で、主犯格の藤原高広容疑者(33)(窃盗容疑などで逮捕)が、神奈川県警に一昨年、摘発された詐欺グループと関係のあったことが7日、警視庁や同県警などの合同捜査本部の調べで分かった。
スキミング事件で逮捕された11人のうち数人は、当時の詐欺グループ関係者だった。
捜査本部では、藤原容疑者ら詐欺グループ関係者が、スキミング事件の中心的役割を果たしていた疑いがあるとみて追及している。
一方、捜査本部は、スキミング事件で逮捕した11人のうち、藤原容疑者ら7人について、神奈川県内のゴルフ場で男性利用客から現金約30万円やキャッシュカードが入った財布を盗むなどした疑いで、一両日中にも窃盗容疑などで再逮捕する。
神奈川県警は一昨年3月から6月にかけて、同県の同和対策特別融資制度を悪用し、銀行から融資金をだまし取っていたグループを摘発した。
捜査本部の調べによると、このグループのメンバーと知り合いだった藤原容疑者は1999年2月、今回のスキミング事件で逮捕された会社役員瀬戸正志容疑者(35)(同)ら数人と、同県山北町に実態のない建築設計会社を設立していた。
同社は、同和地区出身者がいないのに、同県内の同和団体の幹部に現金を渡して推薦状を出させるなどして、銀行から2000万円を融資させていたという。
しかし、同団体の幹部や詐欺グループのメンバーが同県警に詐欺や出資法違反容疑で逮捕されたため、藤原容疑者らは詐欺グループからは距離を置いたらしい。
スキミング事件は、詐欺グループ摘発の時期とほぼ同じころから犯行が始まっていた。このため、捜査本部では、資金が滞った藤原容疑者ら融資金詐欺事件の関係者が、スキミング事件を始めたとみている。
(読売新聞) - 2月8日6時11分更新
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