2005年02月07日(月) 10時24分
グーグル、ルイヴィトンに敗訴--仏での商標権侵害訴訟で(CNET Japan)
フランスの裁判所は現地時間4日、Louis Vuitton MalletierがGoogleを相手に起していた商標権侵害訴訟でGoogle側に敗訴を言い渡した。同社はこれによりまた海外で黒星を喫したことになる。
パリ地方裁判所は、Googleと同社フランス子会社に対し、Louis Vuitton所有の商標を侵害する検索関連広告の販売を制限する判断を下した。Louis Vuittonは2004年初めにGoogleを提訴していた。同裁判所はGoogleに対し、商標偽造、不当競争、そして誤解を招くような広告について有罪と判断した。Googleは25万7430ドル(20万ユーロ)の罰金支払いを命じられた。
今回の判決に先だって、フランスの裁判所は欧州でチェーン展開するLe Meridien Hotels and Resortsが起こした別の裁判で、Googleに敗訴を言い渡していた。この訴訟で、裁判所はLe Meridienの商標が競合する他のホテルによって競り落とされ、関連する検索結果に表示されることを許したとして、GoogleにLe Meridienの商標侵害を言い渡していた。
両訴訟では、Googleのキーワード広告サービス、Adwordsが問題となった。Adwordsは、検索結果と関連するテキスト広告をともに表示するシステムで、たとえばランニングシューズを検索すると、Nikeの広告が表示されるというもの。Googleはこのシステムで一般的なブランド/商標名も含めた検索関連キーワードを競売にかけ、マーケティング担当者が競り落とせるようにしている。
少なくとも、裁判所が商標権所有者に有利な判断を示している西欧では、今回の不利な判決がGoogleによる広告販売の足かせになる可能性がある。同社は、自社の売上の大半をネット広告に依存している。
Louis Vuittonはこの判決を高く評価し、同社の名前と結びつけられた一部のスポンサー付き検索結果が偽造を助長する危険性を強調した。同社の関係者は電子メールで声明を発表し、「広告ビジネスにおいて、Googleのような会社がLouis Vuittonの商標を第3者--具体的にいうと偽造品を販売するウェブサイトに売ることは絶対に認められない」と述べた。
この関係者はさらに、「節目となる今回の判決は、GoogleのAdwordsとPremium Sponsorshipサービスが誤解を招く広告サービスであると判断し、消費者とブランド所有者の両者に対する保護を初めて認めたものだ」と付け加えた。
Google広報担当のSteve Langdonによると、同社はまだこの判決を手にしていないが、判決が手元に届いた時点で、上訴を含めた今後の方策を考えるという。Googleは、Le Meridienの件については上訴している。
米国では先ごろ、自動車保険会社のGeicoが起こした同様の裁判でGoogleが勝訴している。バージニア州の裁判所は12月、法律に照らした場合、広告を表示するキーワードにGoogleがGeicoの商標を利用していることは商標権侵害にあたらず、またGeicoは自らの主張の正しさを十分に証明できていないとの判決を言い渡した。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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