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2005年02月02日(水) 10時56分

架空取引の共犯容疑でテレ朝元社員逮捕 メディア社事件朝日新聞

 情報システム開発・販売会社「メディア・リンクス」(大阪市)の架空取引をめぐる約1億7000万円の着服事件で、大阪地検特捜部は2日未明、元テレビ朝日社員木下健士容疑者(42)を業務上横領の共犯容疑で逮捕した。容疑を認めているという。

 この事件では、架空取引に関与していた伊藤忠商事のIT関連子会社「伊藤忠テクノサイエンス」(CTC、本社・東京)の元営業部長大宮光太郎容疑者(45)ら2人が業務上横領容疑で逮捕されている。

 調べによると、木下元社員は03年4〜5月、大宮元部長らと共謀し、メディア社が商品を動かさない伝票だけの架空取引をCTCなどと繰り返した際に、大宮元部長が社長として経営する情報処理サービス会社「ナノ・ドリームス」(東京)を3回にわたって介在させ、約1億7000万円を着服した疑い。

 木下元社員はテレビ朝日に勤務する一方で、ナノ社の役員を務めていた。中国に行っていたため、特捜部は帰国を待って逮捕に踏み切った。

 テレビ朝日によると、木下元社員は85年4月に入社し、営業や事務部門などを中心に勤務してきた。系列局との連絡や調整を担当するネットワーク局主任だった昨年12月31日に一身上の都合で依願退職したという。

 テレビ朝日広報部は「詳しくは捜査の進展を見守りたいと思いますが、元社員とは言えこのような不正行為にかかわっていたとすれば誠に遺憾です」との談話を出した。(02/02 10:56)

http://www.asahi.com/national/update/0202/002.html