2005年02月02日(水) 13時06分
オープンソースを支援、NY に無料法律相談センター(japan.internet.com)
フリー/オープンソース ソフトウェア (FOSS) プロジェクトを支援する無料法律相談センター、『Software Freedom Law Center』(SFLC) がオープンした。SFLC の開設には、Linux の普及促進を目指す非営利団体
OpenSourceDevelopmentLabs (OSDL) が資金400万ドルを集めて寄与した。資金援助はあるが、SFLC は独立組織であり、OSDL とのつながりは持たない。
同センターはニューヨーク市に本部を置き、著作権問題に詳しい著名弁護士
EbenMoglen氏 (コロンビア大学ロースクール教授) が率い、知的財産 (IP) 関連問題担当弁護士2人が常勤で無料の法律相談に応じる。年内に IP 担当弁護士をもう2人増やす予定だという。Moglen 氏は、ロースクール卒業間もない人材の中から、積極的にスタッフを採用すると述べている。同氏は、SFLC の開設について、カリフォルニア州バーリンゲームで開催中の『Enterprise Linux Summit』(1月31日-2月2日) で発表した。
Moglen 氏は、記者会見で次のように語っている。「センター開設は、金の卵を産むガチョウを保護するのが目的であり、真夜中にやって来て卵を盗もうと狙うオオカミを防ぐためのものだ。SFLC は、訴訟や弁護というよりも、カウンセリングや助言、および非営利団体の育成に重点を置いて活動し、何百万ドルもの費用のかかる訴訟を防ぐ」
裁判関連の支援は、SFLC が提供する4つのサービスのうちの1つだ。あとは、[1] IP 問題が訴訟に発展しないようにする資産管理、[2] ライセンスの見直しと相互運用性の分析、[3] GNU 一般公的使用許諾契約 (GPL) に関心のある弁護士に対する訓練の支援および一般に対する法律相談、になっている。
「FOSS の人気と普及度が高まり、専有ソフトウェアの開発モデルの地位を脅かすようになって来たため、FOSS の成功を阻む障害や法的な問題を防ぐ目的で、必要な法律関連サービスをオープンソース開発者に提供することはますます重要になってきている」と Moglen 氏は言う。
SFLC は、GPL の改訂にも直接参加するという。なお GPL 改訂には、少なくともあと1年はかかる見込みだ。
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