2005年02月01日(火) 21時29分
「統合管理」で差別化を図るマカフィー、スパイウェア対策ソフトを発表(ITmediaエンタープライズ)
マカフィーは2月1日、企業向けのスパイウェア対策ソフト「McAfee Anti-Spyware Enterprise Edition」を発表した。米国では2004年11月に発表されていたものが、日本でもようやく登場したことになる。
McAfee Anti-Spyware Enterprise Editionは、同社の企業向けウイルス対策ソフト「McAfee VirusScan Enterprise 7.1/8.0i」のアドオンとして動作する。他のスパイウェア対策ソフトと異なり、同社の管理ツール「McAfee ePolicy Orchestrator」を通じて一元的な導入と定義ファイルの更新、ポリシー管理、レポーティングが可能な点が特徴だ。
McAfee Anti-Spyware Enterprise Editionは、PC上のスパイウェアやアドウェア、キーロガーといった不審なプログラムのほか、レジストリ情報やユーザーが望まないCookieについてもスキャンを行い、検出する。その後、ユーザーの判断に応じて「隔離」や「削除」が可能だ。不審なプログラムの侵入をリアルタイムに監視する「On-Access Scan」と、任意のタイミングでPCを検査する「On-Demand Scan」の2つのモードで利用できる。
1月初めにはマイクロソフトが、スパイウェア対策ソフトのベータ版をリリースしたばかりだ。マカフィー マーケティング本部の能地将博氏は、「機能的な部分は同じ」としながらも「ウイルス対策製品にアドオンできるだけでなく、管理製品との統合が可能な点に、エンタープライズ顧客にとってのメリットがある」と述べている。
McAfee Anti-Spyware Enterprise Editionの予定価格は、25ノードまでの場合で1980円。3月上旬にリリースされる予定だ。
●ASP形式のウイルス対策サービスも強化
マカフィーは同時に、ASP形式、最近の言い方を使えば「マネージド型サービス」としてウイルス対策機能を提供する「McAfee Managed VirusScan」も発表した。これまで「McAfee VirusScan ASaP」として提供されていたサービスを強化し、名前を改めてリリースしたものだ。
McAfee Managed VirusScanは、専任のIT管理者やセキュリティ管理者を持たない中小企業をターゲットとしたサービスだ。ウイルス定義ファイルやエンジンのアップデートは自動的に行われるため、「手間いらず」でウイルス対策が行える点が特徴だ。
名前を改めたMcAfee Managed VirusScanでは、グループ単位でのポリシー設定/レポート分析が可能になったほか、定義ファイルの更新間隔をカスタマイズできるようになった。また、通常の定義ファイルに加え、感染力の強いウイルスが発生した際に緊急に配布される「Outbreak DAT」の配布、更新がサポートされている。
さらに機能面では、スパイウェア/アドウェアの検出やJavaScriptなどスクリプトのスキャン、電子メール(Outlook)のスキャンが追加されたほか、バッファオーバーフローの脆弱性そのものを保護するプロテクション機能が提供される。
McAfee Managed VirusScanの価格は、VirusScan ASaPと同額で、25ノードまでの場合年額8640円。3月中旬をめどに提供が開始される見込みだ。
今回発表された2つの新製品はいずれも運用/管理面での強化が盛り込まれている。これに関連して同社取締役 営業統括本部長の田中辰夫氏は、「企業向けとなるとどうしても、単なるスポット的な製品ではなく、管理を含んだ統合ソリューションが求められる」と述べ、その点で強みを発揮していきたいとした。
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http://www.itmedia.co.jp/enterprise/ (ITmediaエンタープライズ) - 2月1日21時29分更新
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