2005年02月01日(火) 18時48分
<西武株問題>個人株主と法人が集団提訴 (毎日新聞)
西武鉄道による有価証券報告書の虚偽記載問題で、株価下落で損害を受けたとして、計213の個人株主と法人が1日、同社とグループ中核企業のコクド、堤義明コクド前会長ら旧経営陣3人を相手に、総額約3億5000万円の損害賠償を求めて東京地裁へ集団提訴した。弁護団は併せて、法人としての西武鉄道と、同じく堤前会長ら3人を証券取引法違反(虚偽記載)容疑で東京地検に告発した。
ほかに提訴・告発されたのは、西武鉄道の戸田博之元社長と小柳皓正前社長。
訴状によると、東京証券取引所に株式を上場していた西武鉄道は、有価証券報告書に記載すべき「大株主の状況」について、実際にはコクドなどが実質保有する株を個人名義株として隠ぺいするという虚偽の記載を長期間にわたって続けた。原告らは、この事実が公表された昨年10月13日以前に株式を購入し、公表後の株価暴落で損害を受けたとしている。
1株当たりの損害額は、問題が公表された日の終値1081円を基に、翌日以降に売却した株主には売却額との差額を、現在も株を保有している株主は東証が上場廃止を決めた昨年11月16日の終値268円との差額から算出した。
コクドは、公表日前に株式購入を依頼した取引先計72社には総額約650億円の売買契約を解除するが、約8000人とされる一般個人株主は対象になっていないため、訴訟に発展した。原告には72社に含まれない法人2社も参加した。
また、告発状は「虚偽記載により一般投資家に多大な損害を与え、厳重な処罰が必要」としている。【坂本高志】
▽西武鉄道広報部の話 株主には大変申し訳なく思っているが、まだ訴状を見ていないのでコメントは控えさせて頂く。(刑事)告発も確認できておらず、コメントしかねます。
▽コクド広報室の話 訴状を見てから対応したいので、現時点でのコメントは控える。(刑事)告発は内容も確認できないため、コメントしかねます。
(毎日新聞) - 2月1日18時48分更新
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