2005年02月01日(火) 18時08分
ジャスト「一太郎」の販売中止を命じる 松下アイコン訴訟で判決(ITmediaニュース)
松下電器産業が、ジャストシステムのワープロソフト「一太郎」とグラフィックスソフト「花子」にアイコン操作についての特許権を侵害されたとして、両ソフトの製造販売の中止と製品の廃棄を求めた訴訟で、東京地裁は2月1日、松下側の主張を認め、両ソフトの製造・販売の中止と製品の廃棄を命じる判決を言い渡した。
ジャストシステムは2月10日に最新版「一太郎2005」「花子2005」を発売する予定。同社は「同特許がどの製品で採用されているかは現在確認中」としている。
判決では松下側が求めていた仮執行は見送られており、ただちに販売停止にはならない。控訴した場合は判決は確定しない。
特許は「情報処理装置及び情報処理方法」(特許番号第2803236号)で、1989年10月に出願され、1998年7月17日に登録された。「アイコンの機能説明をさせる第1のアイコン」をクリックしてから第2のアイコンをクリックすると、第2のアイコンの機能説明をしてくれる処理、について。ワープロ用の技術だったとされる。
同特許について、「ジャストホーム2家計簿パック」について松下に差し止め請求権がないことの確認を求めた訴訟の昨年8月の判決では、東京地裁は特許権の侵害は認めなかった。ジャストは訴訟で、同特許は進歩性がないと主張。判決では、ジャストホーム2で表示される「?」ボタンなどについて、「同特許を構成する『アイコン』ではなく、特許権は侵害していない」と認めた。
松下は2001年、ジャストホーム2をPCにプリインストールして販売していたソーテックに対し、松下の特許権を侵害しているとしてPCの販売停止を要求。翌年にはソーテックに対し販売差し止めを求める仮処分命令を申し立て、その後取り下げた。
松下側によると、松下はジャストに対しライセンス契約を申し入れていたが、ジャストはこれを拒否していた。
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http://www.itmedia.co.jp/news/ (ITmediaニュース) - 2月1日18時8分更新
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