2005年01月20日(木) 00時00分

スキミングの舞台・富岡のゴルフ場 利用客に当惑と憤り （東京新聞）

　「預かる以上、責任持って管理を」−。キャッシュカードを盗んでスキミングという手口で磁気情報を読み取り、偽造して現金を引き出した事件で、警視庁などは十九日、窃盗などの疑いで日本人と中国人グループの偽造団を逮捕したが、富岡市のゴルフ場「レイクウッドゴルフクラブ富岡コース」が事件の舞台となった。カードはクラブハウスの貴重品ロッカーから盗まれたとみられ、ゴルフ客らに当惑と憤りが広がった。　（石井　宏昌）

　同日午前に捜査員らが入った同ゴルフ場は、この日も通常通り営業した。

　高崎市の男性客は「来る途中、車内ラジオでニュースを聞いたが、まさか、このゴルフ場とは」と当惑した表情。「いつもはロッカーに貴重品を預けていたけど、今日は持ったままプレーした。安心できるところがない。怖いね」と話した。別の男性客は「普段からロッカーには預けない。カードも持ってこない。でも預かる以上はゴルフ場も責任を持ってもらわないと」と語気を強めた。

　犯行グループはロッカーに仕掛けた超小型カメラで暗証番号を隠し撮りしたとみられる。

　富岡コースなど、同ゴルフクラブの系列四コースを統括する渡辺一生総支配人は「神奈川県の系列コースには、客から『スキミングされたのではないか』との連絡が一、二件あったが、確認できなかった。富岡コースでは、今日初めて知った」と説明。今回の事件に「こうした犯罪が起きないようにロッカーに対策はしていた。ゴルフ場としては万全な対策を取っていたと思うが、残念。新たに対策を立てなくては」と話していた。

　同ゴルフ場は市郊外の丘陵に一九九八年にオープン、年間約四万人のゴルフ客が訪れるという。

http://www.tokyo-np.co.jp/00/gnm/20050120/lcl_____gnm_____000.shtml