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2005年01月20日(木) 19時59分

ICカード型公衆電話廃止へ 携帯普及で利用伸びず産経新聞

ICカード型公衆電話廃止へ 携帯普及で利用伸びず


NTT東西が廃止することを決めたICカード型公衆電話(共同)

 NTT東日本と西日本は20日、全国に約5万台あるICカード型公衆電話を廃止し、来年3月末までに順次撤去することを決めた。

 ICカード型公衆電話は6年前に登場したばかり。廃止は携帯電話の普及が背景にある。今後も公衆電話の減少が続きそうだ。

 公衆電話の設置台数は昨年9月末で、約46万5000台と、20年前に比べ設置台数は半分強の水準まで落ち込んでいる。また、NTT東西の公衆電話の営業収入は1994年度の計約3500億円から03年度(県外通話分除く)は約150億円と激減。営業損益も約230億円の赤字で、経営の大きな重荷となっている。

 ICカード公衆電話は1999年に登場。当時は外国人などによる偽造テレホンカードの販売が社会問題化したことから、偽造防止の観点からICカード型公衆電話が開発され、一時設置台数を伸ばした。

 しかし、携帯電話の爆発的な普及の時期と重なり、ICカード型公衆電話の利用数が伸びなかったことに加え、従来の磁気テレホンカードが偽造されにくいように改良されたことから、NTT東西はICカード型公衆電話の廃止を決めた。

 NTT東西は来年3月末までに、1台当たりの月額平均利用額が4000円以上のICカード型公衆電話は磁気カード式に順次置き換え、4000円未満のものは撤去する方針。

 NTT東西は、20日から、郵送または、電話局の窓口でICカードを磁気カードに交換する。(共同)

 ■ICカード型公衆電話 1999年から登場した集積回路(IC)チップを埋め込んだテレホンカードを利用する公衆電話。オレンジとグレーの2色がある。利用時にICカードの情報をNTT側で瞬時に照合するため、偽造がほぼ不可能なことが特徴。また、ICカードには電話番号を記憶する機能も付いている。昨年9月末時点の設置台数は約5万1000台。(共同)

(01/20 19:59)

http://www.sankei.co.jp/news/050120/kei085.htm