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「内容的にも、とても偶然とはいえない。問題内容を知った誰かが書き込んだと考えられる」
こう話すのは大手予備校関係者。大学関係者も「問題の作成から試験会場への配布まで、多くの人が関わることを考えると、漏れる可能性はあると考えざるを得ない」と話す。
問題の書き込みは、インターネットの掲示板「2ちゃんねる」で、外国語試験当日の15日午前1時すぎ、「こにちは パットの弟のケヴィンです!!」という表題でスレッドが立てられ、「ヘローマイネムイズケヴィン」などと書き込まれていた。
センター試験の関係者が掲載した疑いが濃厚な「2ちゃんねる」 そして、同日午前9時半に始まった外国語「英語」の第6問に「ケヴィン」を主人公とする長文が出題された。スレッドに使われた「パット」は、一昨年のセンター試験の英語の長文に登場した人物だった。
同様に、試験2日目の16日午前1時すぎに、英語の問題流出の疑惑が議論されていたスレッドで、唐突に「遠藤周作ニキヲツケロ」と“長井秀和風”に書き込まれた。「小説は遠藤周作です」と書かれた別のスレッドもあった。国語の試験は同日午前9時半に始まり、「国語1・国語2」で遠藤氏の作品「肉親再会」が出題された。
センター試験は、国公私立の大学教員を中心に約400人が問題を作成。各教科ごとに問題作成委員会が設置され、委員の任期は2年で、毎年約半数ずつ交代する仕組み。
出来上がった問題は約100人のチェックを経て印刷に回され、試験数日前に全国約700の会場に送られ、当日まで厳重に保管される。これらの過程でトータルで数千人が関わってくるという。
これに対し、センター側は「問題は厳重に管理されており、漏洩することはありえない。偶然としか考えられない」と主張したが、報告を受けた文部科学省では、事実関係について調べるよう指示したほか、警視庁にも相談した。
今回の試験では、「国語1」で、高校の教科書に載っている評論文がそのまま出題されるという「共通1次時代も含めて前代未聞」(前出の予備校関係者)というミスも起きた。中山成彬文科相も「今後は絶対ないようにチェック体制の見直しを指導していきたい」とカンカンだ。
だれが、何のために? 「ケヴィン」の英語も、遠藤氏の出題作品も、ネットを見てから対策を練ろうとしても不可能。問題を知っていることを自慢する愉快犯との見方が有力だ。
ZAKZAK 2005/01/19