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2005年01月19日(水) 23時55分

磁気データ盗みカード偽造の疑い ゴルフ場支配人ら逮捕朝日新聞

 磁気データを読み取る「スキミング」と呼ばれる手口で銀行や郵便局のキャッシュカードを偽造し、現金自動出入機(ATM)から現金を引き出したとして、警視庁と埼玉、千葉、神奈川、静岡各県警の合同捜査本部は19日、横浜市中区本牧原、無職藤原高広容疑者(33)ら日本人と中国人の男9人と、群馬県富岡市のゴルフ場「レイクウッドゴルフクラブ富岡コース」の支配人遠山秀樹容疑者(51)を不正作出支払い用カード電磁的記録供用や窃盗などの疑いで逮捕した。スキミングによるキャッシュカード偽造団の摘発は全国初。主にゴルフ場の貴重品ロッカーから一時的にカードを盗み出してはデータを読み取っていたといい、被害額は少なくとも3億円に上るとみられる。

 調べでは、藤原容疑者らは昨年1月と5月、神奈川県内にある「レイクウッド」系列のゴルフ場で、東京都町田市の男性会社員(当時39)らから銀行や郵便局のキャッシュカードの磁気データをスキマーで読み取った。データをもとにつくった偽造カードで、預貯金計380万円を引き出すなどした疑い。

 ゴルフ場の貴重品ロッカーはマスターキーを使うと、使用中のロッカーの番号と暗証番号が感熱紙に打ち出される仕組みになっていた。容疑者たちはマスターキーの合鍵を入手して暗証番号を知り、被害者のプレー中にロッカーを開けてカードを盗み出し、トイレでスキミングしてはカードを戻していたという。

 貴重品ロッカーに目をつけたのは暗証番号が4ケタで、カードの暗証番号と同じにする人が多かったためとみられる。

 犯行を重ねていたとみられるゴルフ場はいずれも同じ系列。マスターキーの入手は難しいため、合同捜査本部はゴルフ場の関係者からも事情を聴いている。一方、藤原容疑者らは「知らない人からもらった」などと供述しているという。

 藤原容疑者らの関係先からは無線式の小型ビデオカメラも押収されており、合同捜査本部はこのカメラをロッカーの暗証番号を入力する様子が見える位置に設置し、離れた場所で画像を見てロッカーを開けていた疑いもあるとみている。

(01/19 23:43)

http://www.asahi.com/national/update/0119/033.html