2005年01月15日(土) 16時35分
山梨市役所情報コーナー、市税滞納者名を“公開”−−誰でも閲覧可能 /山梨(毎日新聞)
◇差し押さえ通知発送簿
山梨市役所情報公開コーナーに置かれた資料に、市税務課が市税滞納のため差し押さえを通知した文書の送付先氏名が掲載されていることが14日、分かった。氏名は2人分で具体的な滞納状況は非公開だが、資料は誰でも見ることができ、個人情報が外部に漏れた可能性がある。市は「氏名だけの記載でも個人情報保護の観点から不適切だった」として早急に氏名の部分を削除することにした。
資料は、03年度に市が外部に発送した文書名を一覧にまとめた「文書発送簿」。この中に市税滞納者差し押さえ通知の文書名も含まれ、発送先の欄に個人の氏名が掲載されている。
情報公開コーナーは市役所1階にあり、誰でも出入りが自由。発送簿は03年度以降の資料が書棚に置いてあり、手続きなしに見ることができる。市によると、発送簿は情報公開制度の利用者が文書の所在を確認しやすいように作成。文書はそれぞれ公開か一部公開、非公開のいずれかに分けられ、市税滞納者への差し押さえ通知書は非公開となっている。
同市では03年に個人情報保護条例を制定。市が保有する個人情報について適切な取り扱いを定めている。
◇市総務課「プライバシーに配慮不足だった」
市総務課は「一覧を作成した税務課と情報公開を担当する総務課でチェックするはずだったが見落とした。条例の趣旨の認識が不十分で、プライバシーへの配慮が足りなかった」と説明している。
【新井敦】
1月15日朝刊
(毎日新聞) - 1月15日16時35分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050115-00000084-mailo-l19