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2005年01月07日(金) 11時15分

郵政公社:「ポストに入る」新型小包、実は入りません毎日新聞

 日本郵政公社が03年10月から始めた全国500円均一の新タイプの小包郵便「エクスパック500」が、「ポストに投かんできる」をうたい文句にしているにもかかわらず、全国約18万6000基(昨年3月現在)の郵便ポストの7割以上でサイズが合わず、投かん出来ないことが分かった。宅配便とサービス競争を繰り広げている郵政公社の目玉商品だが、利用者からは「民間業者との競争を意識するあまり、利用客をつなぎとめようとする大風呂敷だ」との批判や不満の声が上がっている。【清水健二】

 エクスパックは縦34センチ、横24・8センチの封筒型で、A4用紙なら約200枚、ビデオテープなら3本入る。500円で購入した後は、切手や重量計算なしで出すことができ、速達郵便並みのスピードで全国に翌日配達される。03年4月に東京都内の一部で試行したところ好評で、初年度販売目標を500万通に設定して、半年後に全国で取り扱い始めた。

 しかし、ポストの差し入れ口の横幅が、A4サイズの郵便物が入る29センチに広がったのは96年で、それ以前のポストの口は24センチまでしかない。公社によると、幅広の新型ポスト設置は約5万4000基にとどまっており、残りの11万基以上は折り曲げるなどしない限りエクスパックが入らない。

 また、コンビニエンスストアのローソンに昨年から順次設置されている約7600基のポストも、幅はあるが奥行きが足りず、ほとんどが利用できない。

 公社のホームページには「一部の旧型ポストには入りません」との断りがある。しかし、エクスパックをよく利用している福岡市内の男性会社員は「公共サービス機関として説明不足ではないか。『一部のポストで入らない』ではなく『一部のポストなら入る』とするのが正しいのでは。すべてに入るような封筒にするのが、本来のサービスだ」と憤る。

 公社広報部は「盗難防止のため、差し入れ口はぎりぎりの大きさになっている。早急な改善は難しく、近くに新型ポストがなければ、郵便局への持ち込みなどで対応してもらうしかない」と釈明している。

http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/wadai/news/20050107k0000e040056000c.html