2005年01月04日(火) 19時40分

冒険５歳児：叱られて長野から新幹線で上京　無事保護（毎日新聞）

　長野県佐久市のＪＲ佐久平駅前で３日午後、同県小諸市内の保育園男児（５）が行方不明になった。県警佐久署などが捜していたところ、４日未明、約１８０キロ離れた東京都新宿区の地下鉄大江戸線新宿駅構内で発見、無事保護された。男児は１人で長野新幹線などを乗り継いだらしい。同署などは事故や誘拐の可能性もあるとみて捜索していただけに、無事の知らせにホッとしていた。

　男児は３日午後２時半ごろ、祖母（５９）と佐久平駅前の大型スーパーのゲームコーナーで遊んでいたが、祖母にお金の使い過ぎを注意された後、行方が分からなくなった。同署は同日夕から、佐久市職員や消防団員らを含め約１０００人態勢で捜索。４日午前０時過ぎ、大江戸線の電車内に男児が１人でいるのを不審に思った女性客が、新宿駅で駅員に伝え、警視庁原宿署員が保護した。男児は「新幹線で１人で来た」と話したが、名前しか分からず、そのまま就寝。同１１時過ぎに起きて元気にジュース、パンなどを食べた後、名字を言ったことから行方不明者を照会し、不明の園児と判明した。同日夕、同署へ迎えに来た母親（２８）に会った途端、泣きながら抱きついたという。

　男児はこれまで母親や祖母と３回、佐久平駅から新幹線で東京に行ったことがあり、新幹線などを乗り継いだらしい。祖母は「怒られたのに腹を立て新幹線に乗ったんだろうが、無事で良かった」と頭を下げていた。【藤澤正和】

http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/wadai/news/20050105k0000m040048000c.html