2005年01月04日(火) 17時13分
ネット音楽配信に続々参入 05年にブーム到来か(共同通信)
インターネットを通じた音楽配信サービスへの情報技術(IT)企業の参入が相次いでいる。自宅のパソコンで好きな曲を簡単に取り込める便利さが受け、米国で大ヒット。日本でもブームを起こそうと躍起で、業界は「2005年は音楽配信元年」と期待している。
音楽のネット配信は世界的な流れで、火を付けたのは米アップルコンピュータ。携帯音楽プレーヤー「iPod(アイポッド)」に配信曲を取り込めるサービスが好評で、米国などで2億曲以上を販売した。日本ではNTTグループやエキサイト、マイクロソフトなどが続々と事業を開始、アップルコンピュータも今春にも、日本に参入する見通しだ。
最大の特徴は、24時間いつでも好きな曲をパソコンに取り込める点にある。アルバムの中の曲も1曲ごとに買える場合が多く、価格も1曲200−300円とCDに比べると割安だ。
購入した曲を転送して外出先で聞けるiPodのような携帯プレーヤーが売れており、ことし中にはMDを追い抜くという予想もある。「その時点で音楽配信もブレークする」(エキサイト)とみる関係者は多い。
従来は曲の著作権管理の厳しさが、音楽配信拡大のネックになっているとみられてきた。しかし、レコード大手の東芝EMIが国内で初めて、音楽配信で購入した曲をCDに「焼く」ことを04年10月から1曲10回まで許可するなど「規制緩和」の兆しが出始めた。
今後の課題は品ぞろえや価格面。米でブームを巻き起こしたアップルの米国サイトは、100万曲以上をそろえている半面、日本の曲数は最高10万曲でまだ少ない。価格もアップルのサイトは1曲99セントで、日本に比べ格安だ。日本でどこまで魅力あるサービスを提供できるかが、顧客拡大の鍵となりそうだ。
(共同通信) - 1月4日17時13分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050104-00000102-kyodo-bus_all