記事登録
2008年11月30日(日) 08時01分

藤澤ノリマサ ポップスに溶け込むクラシック産経新聞

 サラ・ブライトマン(英)やイル・ディーヴォ(伊)のようなクラシック音楽やオペラの影響が色濃いポップス系歌手を、欧米では“クラシカル・クロスオーバー”というジャンルでくくっている。日本でもこのジャンルに入る男性歌手が登場した。藤澤ノリマサ。先ごろ初のフルアルバム「VOICE OF LOVE〜愛の力〜」を発売した。

 音楽一家に生まれ、高校1年のとき約1カ月間、カナダに留学した。現地で洋楽に目覚め「カナダ出身のセリーヌ・ディオン(歌手)やデイヴィッド・フォスター(作曲家兼音楽プロデューサー)のサウンドに衝撃を受け」て音楽の道に。武蔵野音大卒業後、本格的にアーティスト活動を展開した。

 尊敬するミュージシャンは「ディオンとショパンと小田和正」という彼。「ディオンのようなポップスか、クラシック音楽か、どちらの路線で行くか迷った揚げ句、両方をくっつけることにしました」。この路線が当たり今日に至っている。

 最新作もベートーベンのピアノソナタ「悲愴(ひそう)」がモチーフの「未来への道」や、歌劇「イーゴリ公」のメロディーに日本語の詞を乗せた「ダッタン人の踊り」など、クラシック音楽がポップスに違和感なく溶け込んでいる。「幼いころから親しんだクラシック曲から選曲したんです」と明かす。

 最近はテレビで歌声を披露することも多くなってきたが「一度、コンサートにTシャツとジーパンで出演したいとたくらんでいます」と笑った。(岡田敏一)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081130-00000053-san-ent