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2008年11月30日(日) 08時46分

【秋篠宮さま誕生日会見】(5完)悠仁さま、お言葉の“先生”は眞子さまと佳子さま産経新聞

 【記者】殿下にお伺いいたします。殿下は10月に東京農業大学客員教授に就任されました。これまでも非常勤講師として指導に当たられてきましたが、客員教授としての意気込み、学生に伝えていきたいことをお聞かせください。

 【秋篠宮さま】東京農業大学は少し前から非常勤講師としてかかわりがありまして、この10月に客員教授になるようにというお話があってお引き受けをしました。

 私自身はいわゆる専門の研究者という立場ではないわけで、学生さんに多くのことを伝えるということはできませんけれども、私自身が自分の関心事として今まで調べてきたりしたことというのはあるので、私の話を聞いてくれる人がいて、その人たちがそういうことに今までふれたことがなかったり、知らなかったりしたことがあったときには、こちらから伝えていきたいですし、また、学生さんたちが知ってることで私が知らないこともたくさんありますでしょうから、そういう接触の中で、教えてもらうこともあるでしょう。何と言うんでしょうね、そのようなことをして情報を共有するようなことができればいいなと思っております。

 【記者】殿下は今春、貴重な鳥の剥製(はくせい)や蔵書などの展示会や、それに合わせて出版された「鳥学大全」の編集に携わられました。最近の研究活動について、また、殿下にとってのご研究とはどのような位置づけなのかと併せてお聞かせください。

 【秋篠宮さま】今年3月から東京大学の総合研究博物館で「鳥のビオソフィア」という展示を行い、幸いなことに多くの方に見ていただけたことを大変うれしく思っております。また、それにかかわる本を作ることで、鳥の世界というものが随分大変な広がりを持っているものだということも改めて認識いたしました。

 現在の研究活動というお話でしたけれども、以前もお話をいたしましたが、ここ何年間かタイ国の研究者と日本の研究者が共同して鶏の原種について、つまり鶏の原種がいる地域の1つであるのがタイというところなので、そういうことになっているわけですけれども、野生のものから家畜へ、家禽へ、そういうドメスティケーションのプロセスを考えようという共同研究を行いまして、それが一段落しているのが現状です。

 現在、それまで行ってきた成果を発表するための本の準備をしているところであります。これも、先ほどの自分の言葉を大切にということとちょっと関連するのですけれども、大体この時期までにというスケジュールを自分で提唱しておきながら、だいぶ延ばし延ばしになって、迷惑をかけているのですけれども、それほど遠くないうちに、多分出版されることになると思います。

 また、これは研究というものではないかもしれませんけれど、先日、トキの放鳥式典に参列しましたが、希少野生動物の保全ということは非常によく言われております。その一方で、家畜の仲間にも絶滅に近い状態のものがいるわけですね、在来の家畜家禽で。例えば、佐渡にも髭地鶏という貴重な鶏がいますし、そのほかかなり多くいますが、そういうものを今後どのように保存し、維持し、継承していくかということ、そういうことを考えることにも携わっていこうと思っております。

 また、もう1つおっしゃった私の研究の位置付けですけれども、私にとっては知りたいことを知るということ、これがやはり1番だと思います。それからもう1つは、ふだんの生活の中に研究という要素があることによって、何て言うんでしょうね、自身の活性と言いますかね、そういう部分になっていると思います。

 【記者】両殿下にお聞きしたいのですが、悠仁さまのご発語についてですね、殿下はまだセンテンスにはまだなってないというようなことをおっしゃったんですが、また一方では、妃殿下は長い言葉を少しずつですね、お話になるというようなことをおっしゃったと思うのですが、具体的に長い言葉というのはどんなものなのか、お示しいただければと思うのですが。

 (秋篠宮さまが紀子さまにご発言を促されて)

 【紀子さま】そうですね、宮さまが話されたセンテンス、文章というのは、主語から始まって全部組み立てられたものが文章ということになると思いますが、今の悠仁は、例えば、「大きい 木」とか、「黄色い 葉っぱ」とか、そういう単語がつながって、そして、長い言葉となる…(少しお考えになる)。理解の仕方が正しいのかどうか分かりませんけれども、例えば、「ごちそうさまでした」という1つの短い単語が…。

 【秋篠宮さま】「ごちそうさま」が「ごちそうさまでした」になる(紀子さまを振り向かれて)。

 【紀子さま】はい、そういうふうに、それがなめらかにいくようになるものもあれば、まだ少しずつ短いものをゆっくりと話すときもあります。少しずつ言葉にしながら、また、娘たちが話している言葉にも関心を持って、私たちが話しているときよりも、娘たちが、例えば「行ってきます」「お帰りなさい」と言うのを聞いて、自然に言葉が獲得されているような場面もあるような感じがいたします。

 =(完)

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