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2008年11月30日(日) 08時03分

【Re:社会部】女優と納付と無駄遣い産経新聞

 今年度の国税庁のキャンペーンキャラクターに女優でピアニストの松下奈緒さんが選ばれました。さわやかなイメージで、確定申告の時期にはテレビCMにも登場します。

 政府官庁の「看板タレント」はどのようにして決まるのでしょうか? 担当者によると「透明性を高めるため、きちんと入札を行います」と、どうやら偉い人の好みで決めているわけではなさそうです。

 入札では、参加する広告代理店がタレントに誰を起用するかなどの企画とともに見積書を提出。企画内容と価格を比較して落札業者を決めるといいます。

 「今年はほかにも良い子が2人ぐらいいたのに『年金』でダメになっちゃってね」と担当者。聞けば、入札に際してはタレントがきちんと税金を納め、国民年金を払っているかを証明する文書の提出が必要とのことです。6年前、年金のPRキャラだった女優の年金未納が発覚、降板したことがありましたが、その対策としてチェック項目に加えられたようです。

 税金や年金をめぐっては無駄遣いも多く、元厚生次官ら殺傷事件では「年金テロ」との見方まで出ましたが、ともに納付は「国民の義務」。タレントとはいかないまでも、未納という負い目を作り、自らの可能性を摘まないためにもきちんと納付すること。その重要性を改めて感じました。(鉄)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081130-00000063-san-bus_all