2008年11月29日(土) 10時34分

＜政務調査費訴訟＞目黒区敗訴　支出は適法…東京地裁（毎日新聞）

　東京都目黒区の須藤甚一郎区議が、政務調査費の返還を命じられたのは不当だとして、区を相手取り、返還処分の取り消しを求めた訴訟の判決が２８日、東京地裁であった。杉原則彦裁判長は須藤区議が政務調査費を住民訴訟の費用に充てたことについて「区政の調査研究に必要な経費だった」と認定し、返還命令を取り消した。

　判決によると、須藤区議は区庁舎跡地の売却に問題があったとして住民訴訟を起こした。訴訟にかかった録音テープの反訳費、速記録の作成費、控訴手数料など約１３万５０００円は政務調査費から支出されたが、青木英二区長は「目的外使用に当たる」として返還を命じていた。

　杉原裁判長は「須藤区議は住民訴訟で得た情報を基に区を追及しており、住民訴訟が議員としての調査研究活動であることを否定はできない」と述べ、支出は適法と判断した。

　須藤区議は元芸能リポーターとしても知られる。【銭場裕司】

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