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2008年11月29日(土) 23時30分

<フィギュア>真央に戻ったジャンプと笑顔毎日新聞

 ◇フィギュアスケート・GPシリーズ第6戦・NHK杯(29日、東京・代々木第1体育館)

 一度失っていたものを、浅田真央(愛知・中京大中京高)は取り戻した。自分本来のジャンプと自信。そして、はじけるような笑顔も。

 冒頭にトリプルアクセル(3回転半)、続いてトリプルアクセル−2回転トーループに挑んだ。国際大会史上初となるトリプルアクセル2回成功の偉業がかかっていたが、2度目のコンビネーションジャンプ時は回転不足の判定。だが、その後は不調のルッツを簡単なトーループにする安全策も奏功し、5度のジャンプをすべて成功させた。「今朝の練習で調子が良く『攻めた方がいい』と思った。ダウングレード(回転不足)は悔しいけど、次は大丈夫と思った」と強調した。

 2週間前のフランス杯でジャンプにミスが続いて2位に終わり、自信を失った。「以前のように何も考えず跳べたらいい」と悩み続けた。だが、前日のSPを大きなミスなく終え、復調の気配を実感。伊東秀仁・日本スケート連盟フィギュア部長は「(表情が)SPでは不安げだったが、フリーはいい感じだった」と説明する。

 演技終了直前に体勢を崩したが、それを「倒れるくらいまでやれたらと思ったら、倒れかけました」と笑う浅田真。「優勝もうれしいが、自分(本来)のジャンプに戻ってきたことが一番うれしい」。同い年のライバル、金妍児(韓国)との今季初対決となるGPファイナルを前に、苦悩と課題を克服した。【来住哲司】

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