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2008年11月29日(土) 22時50分

インド同時テロ全面鎮圧、死者195人に…容疑者1人拘束読売新聞

 【ムンバイ(インド西部)=福島利之】ムンバイで発生した同時テロで、最後まで犯行グループの抵抗が続いていたタージマハールホテルの掃討作戦に当たっていた治安部隊の責任者J・K・ダット氏は29日午前(日本時間同)、記者団に対し、犯人3人を射殺し、「(制圧作戦は)ほぼ終了した」と述べた。

 これとは別に多数の人質が取られていたトライデントホテルとユダヤ教関連施設は28日に制圧が完了しており、26日夜に始まったテロは、2日半ぶりに全面鎮圧された。

 ロイター通信によると、今回の同時テロの死者数は少なくとも195人に達し、このうち外国人は米国、イスラエル、日本、タイ、シンガポールなど11か国の計18人に上った。

 今後は、犯行グループとイスラム過激派や国際テロ組織アル・カーイダとの背後関係や、犯行の狙いなどの捜査に焦点が移る。

 AP通信などは29日、地元当局者の話として、計10人とみられる実行犯のうち、9人が殺害され、1人が拘束されたと伝えた。

 地元メディアなどによると、拘束された犯人は、流暢(りゅうちょう)な英語を話すパキスタン出身の21歳の男で、治安当局の調べに対し、パキスタンの首都イスラマバードにある米系ホテル「マリオット・ホテル」で今年9月に起きた自爆テロ事件に触発され、「インドの9・11」事件として歴史に名を残したかったと供述しているという。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081129-00000055-yom-int