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2008年11月29日(土) 22時35分

【格闘技最前線】石井慧が衝撃リングデビュー 猪木団体に“乱入”産経新聞

 プロの総合格闘家への転向を表明している北京五輪柔道男子100キロ超級金メダリスト、石井慧(21)=国士舘大=が、ついにリングデビューした。11月24日に愛知県体育館で行われた、アントニオ猪木氏の率いるプロレス団体「IGF」の名古屋大会に来場。明大柔道部出身の沢田敦士(25)=小川道場=を応援し、飛び入りでリングに立った。

【関連フォト】屁の突っ張りでもないですから

 石井が私淑するバルセロナ五輪柔道銀メダリスト、小川直也の弟子の沢田は、かつて柔道のけいこをしたこともある旧知の間柄。試合を迎える沢田の入場時に、亀田一家やグレイシー一族のように沢田の肩に背後から両手を置くスタイルで一緒に花道から登場した。試合中はリングサイドで応援。沢田がマリオ・フレンチ(フランス)に4分57秒、体固めで勝つと、リングに上がって祝福し、ファンの喝采(かっさい)を浴びた。

 目指している総合格闘技ではなく、プロレスでのリングデビューとなった石井は「沢田先輩の応援に来ただけ。勝ってもらって本当に良かった」と言い残して会場を後にしたが、石井の応援の甲斐あって(?)勝利した沢田は「石井が来てくれて力になった」とニンマリ。興行を主催した猪木氏は「格闘技界を背負ってほしい。うちに来てくれたらうれしいけど」と期待を口にした。

 柔道の五輪王者が、青畳からリングへ。10月31日に全日本柔道連盟へ強化指定選手の辞退届を提出し、11月3日にプロ転向を正式表明。「もう柔道には未練はない」と言い切る柔道王に、K−1ワールドMAX世界王者の魔裟斗や、韓国相撲(シルム)の元王者でK−1でも活躍する崔洪万(韓国)、総合格闘技イベントUFCの元王者ジョシュ・バーネット(米国)ら世界中の格闘家が興味を示している。IGF名古屋大会に出場したバーネットは「石井はどこだ? IGFでも戦極でも、オレはどこでも(石井と)やってやる」と興味津々だった。

 「強いといわれる選手全員に勝って、目標である60億分の1の男になりたい」と語る石井。11月中旬に個人事務所を設立した。国士舘大柔道部の寮を退寮して、東京都内で独り暮らしを始めている。すでにパンチやキック、柔道着を着用しない寝技など、総合格闘技向けの練習もしている。

 大学の卒業を優先し、その後にプロデビューする見通しだが、「総合格闘技では白帯。失礼のないよう、実力を付けてから戦いたい」と話しており、デビューの時期や所属団体は未定。DREAM入りが濃厚とされる中、プロ入りの準備を着々と進めている。

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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081129-00000552-san-fight