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2008年11月29日(土) 22時27分

<毛利衛さん>偉業たたえる宇宙記念館が休館へ 北海道余市毎日新聞

 北海道後志管内余市町出身の宇宙飛行士、毛利衛さんの偉業をたたえ、98年に開館した余市宇宙記念館(同町黒川町6)が12月18日付で休館することになった。入館者減少による財務悪化が原因で、運営する第3セクター「余市宇宙記念館」(社長・上野盛町長)は解散する。町は新たな管理者を探し、来春以降の営業再開を目指す方針。

 同館は、92年に日本人として初めてスペースシャトルに搭乗した毛利さんの功績を次世代に伝えようと、町が資本金(9050万円)の75%を同社に出資して開館。同館には無重力の宇宙遊泳を疑似体験できるアトラクションや、毛利さんが実際に宇宙で使用した実験装置などが展示されている。

 しかし、初年度は15万人以上が訪れたが、その後減り続け、今年度は10月末現在で3万3554人まで落ち込んだ。同社は資本金を取り崩して対応してきたが、入館者増のめどは立たず、このまま営業を続ければ来年度には債務超過となる見通しになったという。

 同社の解散は今月28日の取締役会で合意され、12月28日の株主総会で正式決定する。佐々木光義館長(同社専務)は「町に財政支援を要請していたが、かなわなかった。資産のある今のうちに会社を解散すれば最悪の事態は避けられる」と話した。【坂井友子】

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第2部 かけ橋として/5止 「面白さ」、より身近に

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