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2008年11月28日(金) 13時23分

消防士がヤミ副業、TVで発光帽子PR…同僚見てばれる読売新聞

 福岡市消防局は28日、有限会社を9年間にわたって実質的に経営し、地方公務員法(公務員の副業禁止)に違反したとして、博多消防署の消防司令補の男性職員(47)を減給1か月(10分の1)の懲戒処分にした。

 職員は訓練を休んでテレビ番組に出演し、会社で販売予定のアイデア商品をPRしていた。

 消防局によると、職員は1999年12月、自ら考案した痴漢撃退ブザーを複数の大手量販店に卸販売。2003年11月に父親名義の会社を設立し、同市東区で約半年間、女性専用のフィットネスクラブを経営、今年5月に米ハワイで健康グッズの販売もした。

 9月24日にはテレビ東京のニュース番組「ワールドビジネスサテライト」の収録に、「社長」として出演するため上京。ニュージーランドから輸入販売予定の太陽光充電で発光する帽子をPRした。この日は非番だったが、訓練が行われる予定で、上司には「自己啓発セミナーに参加する」と伝えて休んでいた。

 この番組を複数の同僚が見ており、消防局が同26日、職員から事情聴取。「父親の代理で出演した。二度としない」と話したため、10月3日付で厳重注意にした。しかし、11月に「会社経営を続けている」との匿名の電話が消防局に寄せられ、改めて問いただすと、「非番の時に会社の仕事をしていた。会社は父親名義なので、言い逃れできると思った」と副業を認めた。

 消防局は「会社の書類が父親名義だったので信用してしまった。調査が甘かった」と話している。管理監督が足りなかったとして、博多消防署長ら上司2人を口頭訓戒とした。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081128-00000030-yom-soci