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2008年11月28日(金) 16時00分

裁判員制度:きょう候補者に通知発送 県弁護士会長「積極的に参加して」 /茨城毎日新聞

 来年5月に始まる裁判員制度で、最高裁が28日、候補者名簿登録者に一斉に通知を発送する。県内では候補者7600人に通知される予定だ。これを前に、谷萩陽一県弁護士会長が27日、声明を発表し「非常に大事な意味があると思って積極的に参加してほしい」と呼び掛けた。
 声明は、これまでの刑事裁判では捜査機関が密室の中で取り調べ作成した調書を主な証拠とし、有罪率が99・9%だった▽「疑わしきは被告人の利益に」という大原則が揺らぎ、富山の強姦(ごうかん)冤罪(えんざい)事件や鹿児島県議選冤罪事件が生まれたことを指摘。国民の司法参加は「新鮮な目と社会経験を踏まえた常識が、公正な裁判の実現に結びつく」と強調している。
 谷萩会長は会見で、弁護側の課題として「裁判員がその場で聞いてすぐ理解できるよう効果的に訴えられるかという点ではまだ足りない」と語った。また、裁判で自白の任意性を争う展開になった場合を想定し、取り調べの全過程の録画を改めて求めた。【山崎理絵】

11月28日朝刊

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081128-00000137-mailo-l08