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2008年11月28日(金) 15時28分

映画、説明会…裁判員制度知る機会提供産経新聞

 28日に発送された「裁判員候補者名簿記載通知書」を受け取る約29万5000人のなかには、制度についての理解が十分でない人もいるだろう。パンフレットや解説本も参考になるが、わかりやすさという点で、ドラマ仕立ての広報用映画や、じかに聞ける説明会に注目が集まりそうだ。

  ■写真で確認■ この封筒が届いたら裁判員候補者です

 最高裁、法務省、日本弁護士連合会(日弁連)の法曹三者が企画・制作した裁判員制度関連の映画は9本。法曹界の各種イベントなどで上映されてきたが、法務省、最高裁制作のものは、一部をのぞいてそれぞれのホームページ(HP)の裁判員制度コーナーでの視聴も可能だ。

 通知が届いて候補者となった人たちからの視聴希望が高まることも予想され、全国の地裁や検察庁ではDVD、ビデオでの貸し出しも行う。「ぜひお役に立てていただきたい」と法務省の担当者らは張り切っている。

 また、日弁連では11月に新作「裁判員になりました〜ニュースの向こう側〜」を制作し、司法シンポジウムで上映した。日弁連のHP上で予告編が視聴できるほか、「候補に選ばれた方も含め、制度について理解して頂けるよう12月から、実費500円と送料でDVDを販売します」(日弁連広報)。

 一方、これまで各所で実施されてきた制度の説明会も候補者決定で熱を帯びそう。12月7日には、東京、第一東京、第二東京の3弁護士会が合同で「いよいよ始まります! 裁判員制度」を開催。DVDやパネルディスカッションなどでわかりやすく解説する。

 各地裁でも制度を理解してもらうためのイベントを実施。さいたま地裁では、裁判員法廷を見学したり、模擬裁判の模様をDVDで視聴後、その事件について模擬評議を体験できる「月例裁判員体験ツアー」を開催。他の地裁も、それぞれのHPで案内している。

 各地の地検では随時、説明会の要望を受け付けており、「候補者通知をきっかけに、職場や町内会などの単位でもお受けします」と呼び掛けている。

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