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2008年11月27日(木) 10時15分

ムンバイで同時テロか、90人近く死亡 日本人も犠牲にCNN.co.jp

(CNN) インド西部の商業都市ムンバイで26日午後10時半頃から約2時間、高級ホテル2軒など複数の地点で爆発や銃乱射事件が発生した。武装勢力による同時テロの可能性が指摘されている。マハラシュトラ州の警察当局は、87人が死亡、185人が負傷したと発表。これまでに日系企業の日本人社員1人や、同州のテロ対策部隊の幹部の死亡が確認されている。

警察関係者によると、武装勢力は5つ星の「タジ・マハール・ホテル」と「ホテル・オベロイ」で、人質を取って立てこもった。タジ・マハール・ホテルでは27日未明、炎と煙が目撃され、爆発音が響いた。ホテル・オベロイには治安部隊が突入し、直後に大きな爆発が起きた。

ある目撃者は、武装勢力が米国や英国のパスポートを保有している15人前後を人質に取ったと語った。CNNのアンカーマンによると、タジ・マハール・ホテルの宿泊客の半数が西洋人だったとみられる。現場に居合わせた英国人は、日本人男性が後方から足を銃撃される様子や、血が散乱した現場を見たとしている。

武装勢力は自動小銃や手投げ弾で、ホテルや飲食店、病院、鉄道駅を襲撃。これまでに武装勢力2人が射殺され、9人が逮捕されたほか、ホテル襲撃に関与した3人が当局に拘束されて事情聴取を受けている。

犯行声明は「デカン・ムジャヒディン」を名乗る組織から出たものの、専門家らは事件の首謀者が捜査かく乱を狙って出した可能性があると見ている。

ムンバイでは2006年7月、通勤ラッシュ時の列車や駅のプラットフォームを狙った連続爆弾事件で209人が死亡。今年7月には西部アーメダバード市内で同時爆弾テロがあり、49人が死亡、100人以上が負傷した。

米国務省のウッド報道官は「状況を注視している」と述べ、事件への対応で米当局がインドを支援する用意があることを明らかにした。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081127-00000000-cnn-int