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2008年11月26日(水) 12時14分

5年前の大阪・八尾のヤミ金心中 自殺に追い込んだ組織トップ逮捕産経新聞

 大阪府八尾市で平成15年、夫婦ら3人を心中に追い込んだ出資法違反事件で、ヤミ金融グループのトップで大阪府警などの合同捜査本部から別の出資法違反容疑で指名手配されていた亀井浩次容疑者(41)が恐喝容疑で警視庁城東署に逮捕されていたことが26日、分かった。容疑を大筋で認めているという。

 亀井容疑者のグループは最大で法定利息の270倍の高利で金利を貸し付け、約50億円の利益を得たとされる。府警は警視庁の捜査終結後、身柄引き渡しを受け、事件の全容解明を進める。

 調べでは、亀井容疑者は今年4月中旬、交際相手の無職の女(25)と、大阪府内にある全国チェーンのペットショップに「店から買った犬が死んだ」などと因縁を付け、43万円を脅し取った疑い。

 このペットショップをめぐっては、東京都江東区の系列店で4月、シャッターに銃弾が撃ち込まれる事件があり、城東署で関連を調べている。

 亀井容疑者のグループは平成15年6月、大阪府八尾市の主婦=当時(69)=に約3万円を融資。主婦ら家族3人に執拗(しつよう)な取り立てた。主婦らは「悪徳業者のため、悔しいが死にます」などの遺書を残し、JR関西線に飛び込んで自殺した。

 この事件を契機にヤミ金の違法な取り立てが社会問題化し、「ヤミ金融対策法」が立法化された。

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