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2008年11月26日(水) 20時32分

<自民党>すわ倒閣、肩すかし 補正要求の若手・中堅、早くも温度差毎日新聞

 08年度第2次補正予算案の今国会提出を政府に求めた自民党中堅・若手議員のグループの間で早くも温度差が目立ち始めた。急先鋒(せんぽう)の渡辺喜美元行革担当相が麻生内閣の「倒閣運動」と見られることも辞さない姿勢だが、「今、首相を代えることなんてできっこない」との現実論も広がる。足並みの乱れを見透かし、党執行部や派閥領袖は活動の沈静化に乗り出した。

 2次補正を要求しているのは、塩崎恭久元官房長官や渡辺氏ら衆参両院の24議員。渡辺氏は「首相が『政局よりも政策』と言っているのに、何もしないわけにいかない」と麻生太郎首相批判を強め、山本一太参院議員は早期解散を提唱する。

 ただ、メンバーは25日、先送り決定を受け、あからさまな政権批判を控えた。「支持するわけにもいかないが、ここで批判したら(倒閣に)完全に振り切れてしまう。悩ましい」(政務官経験者)と自重したためだ。

 一方、津島派の津島雄二会長は同日の党総務会で「敵(民主党)に塩を送るようなことをするなと注意したが、みなさんもよろしく」と党幹部らに要請。町村派幹部も同日、グループの動きが過激化しないよう注視することを確認した。

 ベテラン議員からは「選挙で苦戦しそうな議員の『売名行為』」との冷ややかな見方も出ている。【高山祐】

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081126-00000035-maiall-pol