2008年11月26日(水) 08時01分
「しんにょう」の点は1つ?2つ? 結論持ち越し 文化審漢字小委(産経新聞)
■「謎」「遜」「遡」
「常用漢字表」(1945字)の改定作業を進めている文化審議会の漢字小委員会が25日開かれ、新たに加わる「謎」「遜」「遡」の「しんにょう」部分をめぐって点が1つか2つかで議論が白熱した。事務局の文化庁は2点を提案したが、現行の常用漢字はすべて1点で表記されているため、一部の委員が「1点に統一すべきだ」と反発。結論を次回に持ち越した。
文化庁などによると、しんにょうは本来2点表記だが、戦後告示された「当用漢字字体表」で「手書きと印刷の文字を接近させる」ため1点に統一。昭和56年告示の常用漢字表で加えられた「逝」「遮」の2字も1点表記にされた経緯がある。
事務局案では、追加する191字について基本的に簡略化せず、書籍などで広く使われている印刷標準字体を採用。しんにょうは2点表記とする一方、手書きでは「習慣に従う」として1点を許容する。「餌」など「しょくへん」も同様に表記の幅を認める。
小委の大勢は事務局案に同意したが、「子供に『この字はなぜ2点?』と聞かれて簡単に説明できない」などの主張も根強かった。
文化審は来年1月にも新常用漢字表案を公表する。
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