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2008年11月26日(水) 16時21分

【元女優に判決】(1)黒、白、ピンクの「モデルスタイル」 艶やかな髪に隠れた顔は判決宣告の瞬間に…(15:34〜15:37)産経新聞

 《東京都大田区で1月、同居していた無職の藤家英樹さん=当時(53)=の左背中を果物ナイフで刺し、失血死させたとして、傷害致死罪に問われた元女優、木村衣里(えり)被告(32)の判決公判が26日午後3時半すぎから、東京地裁で始まった》

 《キャンペーンガール、レースクイーン、Vシネマ女優…。かつて芸能界で華々しい活躍を誇った衣里被告。藤家さんとは10年来の恋人関係で、傍目には仲むつまじいカップルと映っていた。事件に至るまで、2人の間に何があったのか》

 《法廷では双方の激しい暴力やSM行為など異様な性生活が次々と明らかになったが、結局、「犯行時に起きたこと」は十分に解明されなかった。衣里被告が一貫して当時のことを「記憶にない」としか供述していないためだ》

 《最大の争点は、死因になったとみられる藤家さんの背中の傷について。検察側は「SMプレーの行き過ぎによるもの」と指摘する一方、弁護側は「藤家さんの自傷行為による可能性」を訴えた。衣里被告の刑事責任能力などについても争われた》

 《午後3時34分、東京地裁815号法廷に入廷した衣里被告は前回の公判と同様に、黒いジャケットに黒いパンツ、白いセーター姿。いずれも体のラインにぴったりと沿ったシルエットで、衣里被告のスタイルの良さを際立たせている。足元のピンクのサンダルには女性らしさが漂う》

 《弁護人の前のソファに向かう衣里被告の顔色は青白く、疲れているようにも、緊張しているようにもみえた。着席後は、胸元まで伸ばしたつややかな長い髪が横顔を隠し、その表情をうかがうことはできない。前回の公判と同様、背筋を伸ばして着席。すぐに秋葉康弘裁判長が衣里被告に声をかけた》


 裁判長「被告人は前へ」


 《ゆっくりと被告人席に向かう衣里被告。今回の裁判は、事前に争点を整理する「公判前整理手続」が採用され、わずか2期日で結審となった。来年5月から始まる裁判員制度を意識した試みだ。弁護側は無罪を主張、検察側は懲役4年を求刑したが、あなたが裁判員だったらこの事件をどう判断するだろうか》

 《判決言い渡しの瞬間だ》


 裁判長「主文、懲役2年6月。未決勾留日数100日をその刑に加算する。これが裁判所の結論です」


 《法廷がざわめいた。報道関係者は速報のため、法廷を飛び出していく》


 裁判長「腰かけて下さい」


 《衣里被告はこれまでの公判と変わることなく、落ち着いた様子で被告席に座った。判決をどのような気持ちで聞いたのか。微動だにしない後ろ姿から、その心中を察することはできない。この後、裁判長は判決理由を読み上げていく》

   =(2)に続く

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