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2008年11月25日(火) 00時50分

<グルジア>大統領の車列襲撃、ロシアは発砲否定毎日新聞

 【モスクワ大木俊治】グルジアからの独立を宣言した南オセチアとグルジアの境界付近で23日夕、同国のサーカシビリ大統領とポーランドのカチンスキ大統領を乗せた車列が銃撃に遭った事件で、グルジアはロシア軍の検問所から発砲されたとロシアを非難した。一方、ロシア側は発砲を否定し、グルジア側の「挑発」だと反論している。

 トビリシからの報道によると、発砲があったのはアハルゴリ地区。両大統領は事件後トビリシに戻って記者会見し、カチンスキ大統領は「約30メートルの至近距離で銃撃音がしたが、車列に向けた発砲だったのか空中への警告射撃だったのかはわからない」と説明、欧州連合(EU)に真相調査を求めた。サーカシビリ大統領は検問所のロシア軍兵士が発砲したと強調した。

 一方、ロシア国防省や南オセチア当局者は発砲を全面否定。ロシアのラブロフ外相は24日、APEC首脳会議のため滞在中のリマで「グルジア側が仕掛けた挑発行為」だと非難した。

 インタファクス通信によると、南オセチアの治安当局者は、約30台の車列の一部がグルジア側から南オセチア側へ境界を許可なく強行突破しようとしたため、「違法行為への警告措置を取った」と説明した。発砲は否定している。

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