記事登録
2008年11月25日(火) 13時23分

Facebook 会員相手のスパム発信に巨額の賠償命令japan.internet.com

米連邦裁判所は21日、Facebook のソーシャル ネットワーク会員に成人向け製品を売り込む未承諾広告を大量に送信したとして、スパム業者に対し、Facebook へ8億7300万ドルの損害賠償を支払うよう命じた。

カリフォルニア州北部地区連邦地方裁判所の Jeremy Fogel 判事は、Adam Guerbuez 被告と同氏の会社 Atlantis Blue Capital に対し、4億3660万ドルを超える法定損害賠償と、さらに同額を加重的損害賠償として支払うよう判決を下した。

また同判決では、Facebook が妥当な額の弁護士費用を徴収し、訴訟費用を回収する機会も与えた。これを行使する場合、Facebook は12月12日までに申請を提出する必要がある。

Facebook の上級法務顧問 Sam O'Rourke 氏は取材に対し、Facebook は賠償額を全額回収できるとまでは期待していないが、今回の法的な勝利によって、すべてのスパム業者に対し、厳しく追及するという Facebook の姿勢を示すことになると語った。

O'Rourke 氏はさらに、次のように述べている。「この人物が、8億7300万ドルどころか、その欠片ほどの財産すら持っていないのは明らかだ。しかしたとえ100ドルでも、われわれは同人物を追求し、できる限り何でも回収するつもりだ。われわれはこの種のものからユーザーを護るべく尽力し、当社を狙う者には、それが誰であれ対峙する」

Facebook は、約5年前に成立した未承諾商用メールの規制法『CAN-SPAM Act』に基づく訴訟として、今回の判決が過去最大級のものだと語った。

O'Rourke 氏によると、Facebook は3月と4月に起きた異常な規模のスパム発生を受けて調査を実施した後、8月14日にカナダに籍を置く Guerbuez 被告と Blue Atlantic を告訴したという。Guerbuez 被告はスパム業界で有名な人物で、同氏の関与を知った Facebook の弁護士団は、直ちにこの訴訟に着手したと O'Rourke 氏は述べている。

【関連記事】
不正行為に大きく関与したホスティング企業を Web から排除
エアネット、Active! mail 搭載の「ALL in Oneメール」サービスを開始
Facebook の友人を装った詐欺を Google 社員が看破、Sophos
salesforce.com、多数の新サービスを発表
認証プログラム『CAPTCHA』の突破が以前よりも簡単に

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081125-00000013-inet-secu