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2008年11月24日(月) 20時09分

反タクシン派が国会包囲 タイ首都、1万人以上動員中国新聞

 【バンコク24日共同】タイのタクシン元首相派政権打倒を目指し、首相府占拠を続ける反元首相派市民団体「民主市民連合」は二十四日、支持者一万人以上を動員して首都バンコク中心部にある国会を包囲した。首都警察本部や財務省庁舎前にも支持者を集結させた。政権打倒のための「最後の闘い」と位置付けており、数千人を配置し厳戒態勢を敷く警察や軍との間で、緊張が高まっている。

 市民連合支持者は二十四日朝、首相府から約一キロ離れた国会への行進を開始、警察側は阻止行動を取らなかった。同連合側が国会敷地内に侵入しようとするなど過激な行動に出れば、対抗措置を取るとみられる。

 二十三日の首相府での抗議集会に続く行動で、包囲は元首相派のソムチャイ政権が提案する憲法改正問題の討議阻止が目的。市民連合は、憲法改正が汚職罰則規定の緩和など元首相派に有利に働きかねないと懸念、強硬に反対している。国会はこの日、両院合同会議を開く予定だったが、チャイ下院議長は混乱を避けるため開催延期を発表した。

 混乱を警戒して、国会周辺の学校は休校した。二十四日未明には、市民連合リーダーの運営するテレビ局付近で小規模な爆発があったが、負傷者はなかった。

 国会周辺で十月七日、五百人近くの死傷者を出した警察との衝突のような状況となる恐れも出ている。

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200811240188.html