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2008年11月24日(月) 09時52分

長崎で国内初の列福式 広島などの殉教者188人たたえる中国新聞

 ローマ法王庁がカトリック信仰の模範となる信者をたたえ、最高位の聖人に次ぐ福者の位を授ける「列福式」が二十四日、国内では初めて長崎市で開催される。

 福者となるのは、天正遣欧少年使節の一人だった中浦なかうらジュリアン(長崎出身)や、日本人として初めてエルサレムを訪問し江戸で殉教したペトロ岐部きべ(大分出身)ら、江戸初期(一六〇三〜三九年)の殉教者百八十八人。法王代理のジョゼ・サライバ・マルティンス枢機卿が列福を宣言。

 福者の中には、九州各地のほか、米沢(山形)や京都、大坂、広島、山口などで処刑された人々も含まれる。

 長崎での開催は、一九八一年に訪日した前ローマ法王のヨハネ・パウロ二世が、当時の長崎大司教に「日本は殉教者の国であり、彼らを顕彰するように」と述べたのがきっかけ。日本のカトリック司教団が準備を進め、現法王のベネディクト十六世が昨年六月に列福を決めた。

 日本にはこれまで四十二人の聖人と二百五人の福者がおり、いずれもバチカン主導で選ばれてきたが、日本の教団が主導した列福は初めて。

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200811240090.html