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2008年11月24日(月) 00時00分

「おわびの言葉見つからぬ」 父親と一問一答中国新聞

 「遺族におわびする言葉が見つからない。息子には腹を切れと言いたい」。元厚生事務次官ら連続殺傷事件で犯行を自供し、銃刀法違反容疑で逮捕された無職小泉毅容疑者(46)の父親が二十三日未明、柳井市の自宅で取材に応じ心中を吐露した。

 —事件を知ったのはいつか。

 二十二日夜十時ごろ、テレビのニュースで知った。その後、テレビで見た息子の顔は、目つきが鋭くなっているように感じた。

 —犯行を自供しています。

 こんなむごいことをする犯人は八つ裂きにしたいと思っていたが、まさか自分の息子とは。二人もの尊い命を奪った。できるなら私の命を被害者にささげたい思いだ。どう対処してよいのか分からない。

 —どんなお子さんでしたか。

 友達も多く、山を駆け回っていた。明るく普通の子。数学が得意で成績は中の上。まっとうに生きれくれればいいと思っていた。テレビで暴力団や暴走族の映像を見て「こんな風にはならない」と言っていた。正義感の強い子だったと思う。

 —将来の夢は。

 就職する時はコンピューターの仕事で「男をあげないといけない」と言っていた。ソフト開発をしていると聞いたが、詳しい内容は知らなかった。

 —政治的な活動は。 そんな素振りは全くなかった。

 —約十年ぶりの会話で「手紙送る」と言ってきた。普段と違った様子は。

 明るい声で元気そうだった。結婚の報告かと思った。それまでは便りのないことが元気の証拠だと思っていた。いつ電話しても留守番電話。仕事を辞めるときも、いつも事後報告だった。

【写真説明】自宅で報道陣の取材に応じる小泉毅容疑者の父親=23日午前9時25分、柳井市

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200811240059.html