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2008年11月24日(月) 10時00分

海田町新庁舎計画に柔軟姿勢中国新聞

 新庁舎を計画する広島県海田町に対し、広島市は今月中旬、候補地の一つで共有している町営プール跡地(幸町)の売却に応じる方針を文書で伝えた。市はこれまで、もう一つの共有地との一括売却などを条件にしていたが、柔軟姿勢に転じたといえる。町は「財政上の懸念がなくなった」と胸をなでおろしている。

 2つの共有地は、約4000平方メートルのプール跡地と、隣接する約3万6000平方メートルの海田中敷地。もとは一体の学校用地で、ともに町が64.35%、残りを市が持ち分保有する。

 町の庁舎候補地は3カ所で、プール跡地案は町民の支持が多い。町はここに決定した場合、市からの購入費を約1億6000万円を見込む。しかし、町によると、市は口頭での交渉で約9倍広い海田中敷地を一緒に購入するか、有償で借りるよう要求。9月の町議会では「財政負担が重い」と懸念の声が出た。

 市は今月中旬になって、プール跡地に庁舎を建設する場合には「共有持ち分の売却に応じる」と文書で回答した。市が「将来の合併を視野に無償貸与してきた」と主張する海田中敷地については、「今後の有償化の協議を求めるが、プール跡地とは別問題」と位置付けた。

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn200811240018.html