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2008年11月24日(月) 10時00分

山陰道2カ所も国史跡指定に中国新聞

 国の文化審議会(石沢良昭会長)がこのほど、塩谷立文部科学相に出した答申に、島根県内からは山陰道の徳城峠越(とくじょうとうげごえ)、野坂峠越(のさかとうげごえ)=いずれも津和野町=と、田儀櫻井家たたら製鉄遺跡(出雲市)のたたら跡2カ所をそれぞれ史跡に追加指定することが盛り込まれた。

 徳城峠越は津和野城下から浜田藩へ向かう途中の約3キロ。野坂峠越は長州藩境から城下入り口までの約1.4キロ。いずれも斜面を削るなどして造り、幅3—4メートルの路面や排水用に山側に設けられた側溝、石畳などが残る。江戸時代の主要街道だった山陰道は2005年、鳥取県岩美町の蒲生峠越約2キロが史跡指定されており、今回の2カ所が追加される。

 一方、06年に史跡指定された田儀櫻井家たたら製鉄遺跡に追加されるのは、海岸近くで明治初期まで操業していた越堂(こえどう)たたら跡と、18世紀前半という同家初期の操業が確認できた聖谷(ひじりだに)たたら跡。

【写真説明】史跡への追加指定が答申に盛り込まれた野坂峠越(津和野町教委提供)

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn200811240007.html