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2008年11月24日(月) 21時34分

「別の元次官殺害も」 小泉容疑者、出頭時車に刃物10本中国新聞

 元厚生次官ら連続殺傷事件で、警視庁に銃刀法違反の疑いで逮捕され、連続殺傷への関与を認めている無職小泉毅こいずみ・たけし容疑者(46)が「ほかにも厚労省の次官経験者の殺害を計画した。襲撃した二人の住所は図書館で調べた」と供述していることが二十四日、分かった。

 警視庁は連続殺傷事件の発生で警備が厳重になったため、別の殺害計画を実行に移せなかった可能性があるとみている。また複数の事務次官OBばかりを狙った詳しい動機を捜査している。銃刀法違反容疑で同日、小泉容疑者を送検した。

 調べに対し、小泉容疑者は「大学の時に厚生省の幹部をやらなければならないと思った。恨みがあった」とも供述しているという。

 警視庁によると、出頭した際に乗っていたレンタカーには計十本の刃物があった。逮捕容疑となった刃渡り約二十センチのナイフ一本のほか、サバイバルナイフ六本、折り畳み式ナイフ一本など九本が後部座席の段ボール箱の中に入っていた。逮捕容疑の刃物には血が付いていた。

 警視庁は二十三日、さいたま市にある小泉容疑者の自宅アパートを家宅捜索し、ノートパソコン一台を押収。自宅はインターネットに接続できる環境にあった。

 小泉容疑者は出頭直前の二十二日午後七時ごろ、複数の報道機関に「年金テロではない」「最初から逃げる気はない」などと書いたメールを送信。これまでの調べに「昔、保健所にペットを殺され腹が立った」と、動機を説明している。

 しかし、元事務次官を殺害する理由としては飛躍があり、警視庁はパソコンを解析し、犯行動機につながる記述などがないか捜査を進める。

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200811240216.html