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2008年11月24日(月) 18時05分

「横綱よりかっこいい」安馬が会見、大関昇進で改名へ産経新聞

 大相撲九州場所で大関昇進を決定的にした関脇安馬が24日、福岡県太宰府市の伊勢ケ浜部屋で記者会見し、「モンゴルから来たとき、大関は遠い存在だった。横綱よりもかっこいいと思っていた」と笑顔で昇進直前の心境を語った。師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)は昇進を機に改名も考えており、変更する場合は25日にお披露目となる予定だ。

【写真】「がんばったね」安馬、故郷の母にお返しのキス

 九州場所で優勝同点の13勝を挙げ、大関昇進の目安の一つとなる3場所合計33勝を上回る計35勝をマークした安馬だが、「まだ昇進したわけじゃないから」と慎重な受け答えに終始した。

 日本相撲協会の武蔵川理事長(元横綱三重ノ海)は安馬の大関昇進を諮る理事会の招集を明言しており、26日午前の初場所番付編成会議と理事会で昇進が決まる。同日午後に協会の使者が伊勢ケ浜部屋を訪れて大関昇進を伝達することになるが、安馬は伝達式での口上に話題が及んでも、「まだ分からない」と繰り返すばかり。それでもときおり浮かべる笑顔に満足感がただよった。

 大関昇進を機会に、しこ名を改名する可能性が浮上した。ファンに浸透した「安馬」に愛着はあるが、師匠の伊勢ケ浜親方は「本人とは話していないが、大関にふさわしい名前を考えている」と改名を強く示唆。入門時に安治川部屋だったことから「安」の字を付けていたが、師匠は名門・伊勢ケ浜を継承したこともあり、「安い馬では困る」と力を込めた。並んで座った弟子は黙って聞いているだけだった。

 伝達式で注目される口上はシンプルな内容になりそうだ。近年は大関としての決意表明を四字熟語に込める例が多いが、師匠は「本人が知っている言葉で伝える。自分が理解していなければ、相手にも伝わらない」と“らしさ”を打ち出したい考えだ。

 昇進の実感がわかない安馬は、周囲の慌ただしさに困惑気味。「大関になるのが夢だった」というのだから、現実感が乏しいのも当然だろう。新しいしこ名に初々しい口上。新大関の門出は新鮮なものとなりそうだ。(奥山次郎)

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