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2008年11月23日(日) 01時58分

「本当か」「まだ安心できない」=突然の報に驚き、慎重姿勢崩さず−厚労省時事通信

 「本当なのか」「まだ安心できない」。元厚生事務次官宅連続殺傷事件で、「自分がやった」と話す男が22日夜、警視庁に出頭したとの報は、厚生労働省幹部の間にも瞬時に駆け巡った。幹部らは、事件の急展開に驚きを隠せない一方、慎重な姿勢も崩さなかった。
 ある幹部は「報道が本当なら皆安心できるが、安心するのはまだ早過ぎる」。別の幹部は「報道が事実であることを願っているが、背景が分からないと、うちでは何もできない」と語った。
 事件発生以来、入館者に対する金属探知機検査が行われるなど、厳戒態勢が続く東京・霞が関の厚労省本庁舎。22日は休庁日のため、昼間は職員がほとんどいなかったが、出頭の報を受け、担当職員が急きょ集まり、慌ただしく情報収集や報道関係者らへの対応に追われた。
 呼び出され駆け付けたある職員は「来ては見たが、テレビなどの報道でしか分からず、何をしたらいいのかも分からない。とりあえず事態を見守るしかない」と語った。
 厚労省には23日午前1時半の時点で、警視庁から事件について何も連絡は来ていないという。
 男が「コイズミ・ツヨシ、46歳」と名乗っていることから、同省は該当する人物が職員やOBにいないか確認。霞が関の本庁者に通う約3000人の現職職員に加え、過去5年間に厚労省の本省を懲戒免職となった職員には該当者はいなかった。
 ただ、社会保険庁の出先機関など、厚労省職員全体では約5万人いる。同省はOBも含め、さらに範囲を広げて、該当者がいないか確認を急いでいる。 

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