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2008年11月23日(日) 00時06分

「本当か」「まだ安心できない」=突然の報に驚き、慎重姿勢崩さず−厚労省時事通信

 「本当なのか」「まだ安心できない」。元厚生事務次官宅連続殺傷事件で、「自分がやった」と話す男が22日夜、警視庁に出頭したとの報は、厚生労働省幹部の間にも瞬時に駆け巡った。幹部らは、事件の急展開に驚きを隠せない一方、慎重な姿勢も崩さなかった。
 ある幹部は「報道が本当なら皆安心できるが、安心するのはまだ早過ぎる」。別の幹部は「報道が事実であることを願っているが、背景が分からないと、うちでは何もできない」と語った。
 事件発生以来、入館者に対する金属探知機検査が行われるなど、厳戒態勢が続く東京・霞が関の厚労省本庁舎には同夜、担当職員が急きょ集まり、慌ただしく報道関係者らへの対応に追われた。
 呼び出されて駆け付けたある職員は「来ては見たが、テレビなどの報道でしか分からず、何をしたらいいのかも分からない。とりあえず、事態を見守るしかない」と語った。
 厚労省には同日午後11時の時点で、警視庁から事件について何も連絡は来ていないという。
 男が「コイズミ・ツヨシ、46歳」と名乗っていることから、同省は該当する人物が職員やOBにいないか確認を始めた。人事担当者は「まだ全部確認したわけではないが、約3000人が通う厚労省の本省の職員の中ではこの名前は聞かない」と話した。
 もっとも、社会保険庁の出先機関など、厚労省職員全体では約5万人いることから、確認を終えるまでには時間がかかるという。 

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