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2008年11月23日(日) 16時43分

連続殺傷の関与認める 次官妻の殺人未遂で捜索中国新聞

 元厚生次官ら連続殺傷事件を捜査している警視庁は二十三日未明、銃刀法違反(携帯)の疑いで、「事務次官を殺した」と言って同庁本部に出頭した無職小泉毅こいずみ・たけし容疑者(46)=さいたま市北区東大成町=を逮捕した。連続殺傷事件への関与を認め、血の付いたナイフを持っており、警視庁は同事件でも容疑者とみて捜査する。

 警視庁と埼玉県警は二十三日午前、東京都中野区の元次官吉原健二よしはら・けんじさん(76)の妻靖子やすこさん(72)に対する殺人未遂容疑で、小泉容疑者の自宅を家宅捜索した。

 警察当局によると、小泉容疑者が所持していたスニーカーの靴底が、吉原さん宅周辺の足跡とほぼ一致した。

 警視庁によると、同容疑者は二十二日午後九時二十分ごろ出頭。警視庁は二十三日午前二時四十五分、任意同行した麹町署で逮捕した。同容疑者は「昔、保健所にペットを殺され腹が立った」などと話したという。

 逮捕容疑は、東京・霞が関の警視庁本部正面玄関に乗り付けた車の中で、刃渡り約二十センチの血の付いたナイフ一本を携帯した疑い。小泉容疑者は「自分のものに間違いない」と供述、警視庁はこのナイフが連続殺傷事件に使われたとみている。

 ナイフは後部座席の足元に巾着袋に入れてあり、片刃で、柄の部分まで血が付いていた。車内からは血の付いた手袋やサバイバルナイフ、段ボール箱、スニーカーなどが発見された。

 連続殺傷事件は、十八日午前、さいたま市の山口剛彦やまぐち・たけひこさん(66)宅で山口さん夫妻が殺害されているのが見つかり、同日夜、吉原さん宅で靖子さんが刺され重傷を負った。

 小泉容疑者は出頭時「コイズミ・ツヨシ」と名乗っていたとされたが、警視庁のその後の調べで、名前は「タケシ」と判明した。

【写真説明】<上>銃刀法違反容疑で逮捕され、東京・麹町署から警視庁に移される小泉毅容疑者(中央)=23日午前4時3分
<下>小泉容疑者の自宅を捜索する警視庁の捜査員=23日午前10時36分、さいたま市北区

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200811230205.html