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2008年11月23日(日) 16時43分

以前から異常な行動 小泉容疑者、さいたまで一人暮らし中国新聞

 「おれが事務次官を殺した」と警視庁に出頭した小泉毅容疑者(46)は、元次官山口剛彦やまぐち・たけひこさん(66)宅から約十キロ離れた同じさいたま市内に住んでいた。「丸刈りで無口」「二十分ぐらい怒鳴っていた」。二十二日、周辺の住民は男の印象をそう語った。

 隣のアパートに住む定時制高校生(20)は「以前、荷物の配達に来た人を、大声で二十分ぐらい怒鳴りつけているのを見たことがある。目つきが悪く、感じが悪い印象だった」と話した。近所の人の話によると、一人暮らしとみられ、公共料金を滞納したり、工事現場の騒音がうるさいと怒鳴り込むなどのトラブルを起こしていたという。

 同じマンション一階の男性は「丸刈りでとにかく無口。部屋からほとんど出ない人だった」との印象を持っていたという。

 山口さん夫妻殺害事件の捜査を続ける埼玉県警は慌ただしく情報収集。捜査本部が置かれた浦和署には幹部が集まり、警視庁への出頭を報じるニュースに見入った。報道陣の問い掛けには「警視庁が事情聴取している。こちらにはまだ話がきていない」と答えた。

 一方、JR武蔵浦和駅近くの住宅街にある山口さん宅周辺の住民は安堵あんどの表情。近所の男性(30)は「怖くて夜眠ることすらできない日々だった。本当の犯人であってほしい」と話した。公務員市原守いちはら・まもるさん(24)は「よかった。九十八歳の祖母がいるので、一人にするのが心配だった」と胸をなで下ろしていた。

【写真説明】銃刀法違反容疑で逮捕され、東京・麹町署から警視庁に移される小泉毅容疑者=23日午前4時3分

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200811230185.html