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2008年11月23日(日) 23時48分

WTCへの庁舎全面移転「非常に厳しい状況」と橋下知事産経新聞

 大阪府の橋下徹知事は23日、大阪市の第三セクター「大阪ワールドトレードセンタービルディング」(WTC、同市住之江区)への府庁舎の全面移転構想について、「非常に現状は厳しい」と話し、移転に必要な府議会の3分の2以上の同意を得にくい状況にあることを示唆した。

 大阪市役所で開かれた、平松邦夫市長と市民の懇談会に出席した後、平松市長とともに報道陣の取材に応じた。

 橋下知事は庁舎移転について、「安いから移転するという話だけでは政治的な説得力に欠ける。WTCへの移転にもっと大きな都市構想の意味合いを持たせ、(府議会を)説得したい」と述べた。

 そのうえで、「(WTCがある)ベイエリアの将来像について、平松市長と夢を語り合いながら、都市構想案をつくりたい」とし、平松市長も「(WTCの)府への任意売却に最優先で取り組むと、はっきり申し上げている。(都市構想案を)出せるタイミングが来れば、出したい」と話した。

 また、焦点の売却価格について、橋下知事は「議会の同意を得ないと交渉ができないので、正式なオファーはできないが、(府と市の考えは)かけ離れていない」との認識を示した。

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