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2008年11月23日(日) 18時19分

次世代に領土問題委ねず 露大統領、早期解決に意欲中国新聞

 【リマ22日共同】麻生太郎首相は二十二日夜(日本時間二十三日午前)、ペルーの首都リマでロシアのメドベージェフ大統領と初めて会談した。大統領は北方領土問題について「解決を次世代に委ねることは考えていない」と述べ、早期解決に強い意欲を表明。両首脳は、領土問題の進展には政治決断が不可欠との認識で一致した。

 首相は「大統領の領土問題解決の決意が事務レベルの交渉に反映されていない」と指摘。大統領は「どこの国でも官僚の抵抗は存在するが、首脳の善意と意志があれば解決できる」と応じ、事務方の事前折衝を加速させる方針も確認した。

 大統領が日ロ関係の進展に意欲を示した背景には、日本の投資拡大や環境協力を拡大したいとの思惑もあるとみられ、領土交渉が本格化するかどうかは未知数だ。

 両首脳は当初年内を予定していたプーチン首相の訪日に関し、来年前半に実現するよう調整を進めることで合意。大統領、プーチン首相と麻生首相による「首脳交流」を活発化させていくことになった。

 北朝鮮の核問題については、次回の六カ国協議で、核申告の検証枠組みに関する合意を文書化する必要があるとの認識で一致した。

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200811230221.html